借金を取り立てに行くと幼い少女が放置されていて…
ヤクザ風情の男が、借金の取り立てにとあるアパートを訪れる。「貸した金、返してもらおうか」と力ずくで部屋に入ると、そこにはボロボロの服に身を包んだ幼い少女がひとり。
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男は「お前のかーちゃん、どこだ」と尋ねると、少女は「ぱちんこしんそーかいてん？だって」とたどたどしく答える。しばらく母親を待っていたが、あきらめて帰ることに。帰り際に少女は「いっぱいあそんでくれてありがとう」と満面の笑顔でお礼を言う。男は一瞬戸惑ったが、「また遊んでくれや。良い利子もらったぜ」と帰っていく。
それから男は再びアパートを訪れた。少女がおなかを空かせているのに気づくと、「お前のかーちゃん懲らしめるためにお前のこと誘拐するわ」とラーメン屋へ連れて行く。少女は「またやろうね“ゆーかい”」とうれしそうだ。
その後も水族館へ行ったり、お花見をしたり、二人は“ゆーかい”を楽しむ。
しかし、そんな日々は長くは続かなかった。男はこの仕事から足を洗うことを考えていたのだ。少女のもとを訪れると「お前とここで会うのは今日で終わりだ」と告げて、ある提案をする。
その提案に対して幼い少女が下した決断、そして12年後を描いたラストは涙なしには読めない…。読後は、春風が心地よく吹き抜けたようなあたたかく爽快な気持ちになるはずだ。さらに、この作品にはオマケとして少女が別の選択肢を選んだアナザールート編もある。こちらも桜の季節にふさわしいすてきなラストなので、合わせて読んでみてほしい。
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画像提供：ぱげらった(@pageratta)
